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【J-Startup HOKKAIDOを取り巻くスタートアップエコシステム】株式会社POLAR SHORTCUT

2022/03/24 (Thu) STARTUP HOKKAIDO事務局

経済産業省北海道経済産業局とSTARTUP CITY SAPPOROが共同で取り組んでいる、J-Startup HOKKAIDO。北海道発でグローバルな活躍を目指すスタートアップ企業を選定し、支援をすることで、スタートアップの飛躍的な成長を後押しするプロジェクトです。

J-Startup HOKKAIDOはサポーターズ企業のみならず、多くの組織や機関に支えられています。このシリーズでは、J-Startup HOKKAIDOを取り巻くスタートアップエコシステムの中でも、中核となる組織や機関を紹介していきます。

 

今回は、株式会社POLAR SHORTCUT 代表取締役 大久保 徳彦さんにお話を伺いました!

 

 

■POLARSHORTCUTの概要

北海道という場所にスタートアップを産み出し、育てることを通じて、北海道に新産業を創出することが我々のミッションです。

 

現在取り組んでいる事業は、北海道エリアに特化した地域特化型シードベンチャーキャピタルファンドの運営と、主にU-25世代をターゲットとした起業家育成やコミュニティ醸成のプロジェクトです。スタートアップ・エコシステムが未成熟な北海道において、資金の提供だけではなく、起業家を経営面や事業開発面でも支えていくことを目指しています。

 

 

■これまでの取組(背景、取組内容、成果等)

ベンチャーキャピタルファンドとしては、地域産業の強みを活かした(=北海道らしい)事業領域/テーマに対して投資を行なっています。具体的に着目している領域は、一次産業(農業や水産業)などのDX、観光事業者向けの業務DX、食のD2C/フードテックなど。北海道が既に既存産業として強みを持っており、さらに従来型の業務プロセスのままでは課題が強くなりつつある、そんな領域をデジタル化によって変革していくことを考えています。
2021年末の時点では2社のスタートアップに投資を行なっており、1社は北海道発のヴィーガン/グルテンフリーお菓子ブランド、もう1社はジビエ産業をDX化する(まさに北海道らしい!産業領域の)スタートアップです。

 

 

北海道のスタートアップ・エコシステムには、「そもそもの起業家の絶対数が少ない」という根本的な課題があります。そこで、高校生や大学生、第二新卒など若手社会人の人たちに、どうやってスタートアップや起業に興味を持ってもらうかが重要なテーマの一つです。

そこで当社では投資ファンド以外の取り組みとして、U-25世代をターゲットとした「Spread Hokkaido」という起業家育成のプロジェクトを進めています。現在はSpread Magazineというnoteでの情報発信のほか、オンライントークセッションの配信や、Slackを活用したメンバー同士のオンラインコミュニティの運営なども行なっております。

単に投資先を探すという観点以上に、どうずれば北海道に起業家やスタートアップが生まれやすくなるか?ということを常に考えるようにしています。

 

 

■今後の展望・ビジョン

ここ数年で当社ファンドから合計10社程度にプレシード投資を行ない、しっかりと寄り添った支援をしていくことで、投資先のスタートアップをその次の「シリーズA」と呼ばれるラウンドまでどんどん到達させることが当面の目標です。

 

創業初期(シード期)のスタートアップは創業メンバー+αというチーム体制がほとんどなのですが、シリーズAまでラウンドが進むと、社員採用やチーム作りの規模が大きくなっていきます。つまり、「シリーズAの会社が増える」=「スタートアップの社員として働く人の数が大幅に増える(雇用を産み出す)」ということなのです。
北海道ではまだまだ、スタートアップだとか起業家は、珍しくて自分たちの身近な存在ではありません。そんな中でいきなり起業を志向するのはやはりハードルが高い。それならまずは「スタートアップで働くこと」を身近にする、というのが初めのステップとして、とても重要だと思っています。

 

更にその先に見据えているのは、北海道にスタートアップ企業がどんどん増えて、最新の技術を活用した「北海道ならでは」の新産業が新しく根付き、若くチャレンジングな人材が次々と北海道に集まってくる状態を作ることです。
北海道/札幌で私たちが行なっている一つ一つの取り組みが、ゆくゆくは日本の他の地域にとってのロールモデルになるんだという気持ちで日々活動を行なっています。

 

 

■おわりに

POLAR SHORTCUTでは、既に起業済みで資金調達を検討している方はもちろん、すぐに起業を考えているわけでなくても、解決していきたい地方の課題や、おぼろげながら考えている事業案などがある方と積極的にお話をしていきたいと考えています。

 

新しいことを始める最初の一歩は、まず自分の悩みや考えを誰かに話してみることです。
起業や事業づくりは自分ひとりで始めようとするととても難しいことに感じるかもしれません。けれども、誰かを巻き込むことで、物事は意外なほど前に進みます。まずは最初の一歩となるお問合せをお待ちしています!

 

株式会社POLAR SHORTCUT

HP: https://corp.polarshortcut.jp/